ヒューマンエラー事故をゼロにするには

今、なぜ、ヒューマンエラー事故が注目されているのか

  • 最近のコンピュータシステムは、昔に比べて処理能力が膨大になり、ストレージ が大容量となり、また複雑になっているため、ヒューマンエラー事故による影響・ 被害は計り知れないほどに拡大することがある。
  • コンピュータとその周辺機器等のハードウエアの性能は向上し、しかも自動化 しているので故障が少なくなってきており、ヒューマンエラーによる事故が目立って きている。
  • ヒューマンエラーによる事故は起こした人を排除しても解決はしない。 しかも、いかに良くできた手順書でも、チェックリストでも、人間がかかわる限り 忘れたころにまた起きる。
  • 出来ればヒューマンエラー事故は絶対に起こしたくない。 原因は人間のちょっとしたエラーであり、人間性とか心構えとか人間としての基本 の部分を疑問視される。
  • ヒューマンエラーにより重大事故が発生すると、お客様との信頼関係が失墜する。 長年にわたって築いてきた信頼関係が失墜すると回復するのには時間がかかる。 回復しないかもしれない。

ヒューマンエラーをカバーするシステム設計・運用のアプローチ


人は本来エラーするものという前提に立ったとき、それをカバーするシステムを 設計して運用していくには、次のアプローチが基本といわれています。

  • 人を使わないシステムにする (無人化)
  • 人がミスしにくいシステムにする (フールプルーフ化)
  • 人がミスしても、すぐに発見し、その影響が広がらないようにする (フェールセーフ化)
  • 誰が作業してもある一定以上の品質が保たれるようにする (手順書、チェックリスト、遵守事項、規則、標準化)
  • 人がミスしないように訓練、育成する (運用習熟、HEZ活動)

人間が、つい、うっかり、見間違い、度忘れ、とか不注意で操作ミスを起こすのは本来的な性質です。 いくら注意を喚起したところで、エラーを防ぐことはできません。 そのため、こうした人間そのものが持っている性質はそのまま受け入れた上で、何とか エラーをしないように、エラーをしても事故にならないようにする取り組みが必要です。 作業の対象となる物の形状・色、作業で使用する設備、作業指示票の様式、作業手順、 チェックリストなどを工夫する。 これは、ポカヨケ、フールプルーフなど呼び方はいろいろとありますが、要は考えられ る危険要因をすべて取り除く方法で、エラー防止に取り組む場合の重要なアプローチです。 ここで重要なのはどこまで危険を危険と気づき、対策をするかです。 しかし、どんなに良いチェックリストがあっても作業に人が関与している限りミスはなく ならない。 そこで人の心に対策を打つ、 つまり人の危険に対する感受性を高め、常に確認動作ができるように訓練することで、

  1. 危険を危険と気づき事前に対策を打ち
  2. 当たり前のことを当たり前に実行し
  3. 作業実施直前・直後には必ず確認をする

事ができる、ヒューマンエラー事故を起こさない人を育成することが最重要です。


総合的な安定運用稼働を図りお客様の満足度を向上し信頼関係を築くには


KYの効果


指差し呼称とその効果 (1/6 になる)


ヒューマンエラー事故防止の具体的な手法の一つ(確認行動) 指差し呼称で具体的にはっきりと対象を確認することにより 人間特性である錯覚、不注意による事故を未然に防止する TPOにおいてそれぞれ独自の分かり易い型を工夫する 何もしないよりはいい

何もしない時の誤り率(1) : 2.38%
指差し呼称で確認時(1/6):  0.38%
                    (平成6年鉄道総合研究所実験結果)

大脳生理学でも明らかになっている。

① 末梢の筋肉知覚のうち、口の周りに咬筋の運動に伝える刺激は、
  脳を的確に処理出来る状態にするのに大きな役割を果たす。
② 腕の筋肉の中の筋紡錘への刺激は、大脳の働きを活発にする。
③ 視知覚だけでなく、「指差し」による運動知覚、「呼称」による
  筋肉知覚や聴覚などの諸領域の参加によって、意識に強く印象付けられ、
  対象認知の正確度は高まる。
                    (中央労働災害防止協会 危険予知訓練抜粋)
KYの効果 KYの効果
Copyright(c) HEZ Inc. All Rights Reserved.